子どもの権利も意識する

「子どものやる気を引き出す! 親のアプローチ」(R)
教育コンサルタント 中土井鉄信氏のメルマガの転載です。

大人も生きていると色々ありますが、子どもの世界でも日々、色々なことが起きているようです。いつも元気に帰って来れば良いのですが、たまに元気のない様子だと親として心配になったり、イライラしたりすることがあるでしょう。

(子どもが帰宅する)

母:「お帰りなさい」
子:「・・・(無言)」

母:「何、その態度は!?」
子:「うるさいな~」

母:「うるさいって…、何なの!?その態度は!?」
子:(自分の部屋に籠ってしまう)

「友達と何かあったのかしら?」
「先生に叱られたのかしら?」
と心配になりながらも、つい嫌な態度にイラついたりすることもあるかもしれません。しかし、子どもとしては、もしかしたら、「自分の気持ちをわかってくれない!」と思うかもしれません。

そこで、

母:「お帰りなさい」
子:「・・・(無言)」

母:「元気がないわね。学校で何かあったのかな?
  もし、心配事があって、『お母さんに相談しようかな』と思ったら、
  相談してね。あなたが、元気がないとお母さんも、
  家族のみんなも心配しちゃうから・・・。早く元気になれたらいいね」

子:「別になんでもないよ」
母:「それならいいけど・・・」

(自分の部屋に籠ってしまう)

この後は、子どもの応対が普段と異なっていても、周りの家族は、普段通りに過ごします。「こんなことで、大丈夫か?」と不安になるかもしれませんが、子どもは子どもで自分の行動を決める権利があります。もちろん、感情を表情や態度で示すことなく、冷静に言葉で表現してくれることが理想ではあります。しかし、子どもが感情的になっている状態で、理想の姿を訴えても伝わりません。まずは、子どもの感情を受け止めること(共感)によって、「いつでも見守っているよ!」というメッセージを伝えることが大切です。このメッセージが伝われば、高ぶった感情もクールダウンして、子どもは、冷静に自分の課題に向き合えるのです。子どもの日頃と異なる態度に親が右往左往しないことも、子どもが冷静になるための手助けとなります。自分のことで、親が慌てる姿を見ることは、子どもが望んでいることではないのです。また、望ませてはならないのです。もし、子どもが、親を悩ませることで、自分の存在感を感じるようになったとしたら、好ましくない行動が続く可能性があるのです。日頃からの親子関係が良好であるなら、子どもは冷静になった時に言うかもしれません。「さっきは、変な態度をしてすみませんでした」と・・・仮に言わなくても、親に対する信頼の気持ちは深まることでしょう。時には、子どもの権利も意識してみて下さい。

明倫館の各教室のブログ
小鹿教室
竜南教室
鷹匠教室
昭和通り教室

資料請求・無料体験授業