「目標」は数字、「目的」は心。人を動かす学びの原点
明倫館小鹿教室のブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
明倫館小鹿教室の永倉でございます。
勉強でも部活動でも、「目標を立てよう」と言われます。
しかし、「目標と目的」の違いを意識している人は、実は多くありません。
数字だけを追う勉強は続きません。
「なぜその勉強をするのか?」
その「目的」が明確になったとき、人は本気で動き出します。
■「目標」と「目的」は、同じではない」
「次のテストで80点を取る!」
「志望校に合格する!」
これらは、多くの生徒が口にする「目標」です。
しかし、ここで一度立ち止まって考えてほしいのです。
なぜ、その目標を達成したいのですか?
この問いにすぐ答えられる生徒は意外と少ないものです。
目標とは「何を達成したいか」という数字であり、
目的とは「なぜそれを達成したいのか」という心の理由です。
つまり、目標はゴール、目的はエネルギー源。
目標を設定しても、目的がなければ、人は途中で止まってしまいます。
■「目的」がある人はブレない
たとえば、マラソンを走るとき。
「42.195kmを完走する」というのが目標です。
しかし、途中で苦しくなったときに人を支えるのは、
「なぜ走るのか」という目的です。
「自分に挑戦したい」「家族に勇姿を見せたい」「去年の自分を超えたい」など
こうした目的を持つ人ほど、苦しい時も立ち止まりません。
教育の世界でも、まったく同じことが言えます。
テスト勉強も、入試も、日々の努力も、
「なぜその勉強をするのか?」という目的意識があるかどうかで、
成長のスピードが大きく変わります。
■数字だけを追うと、やる気は続かない
多くの子どもたちは、
学校や塾で「点数」「順位」「偏差値」といった
数字で評価される環境にいます。
それ自体は悪いことではありません。
数字は努力の結果を「見える化」する大切な指標です。
しかし、数字だけを追いかけると…
「なぜ勉強するのか?」という
根っこの部分が見えなくなってしまいます。
たとえば、
「テストの点を上げなさい」
と言われて勉強する子と、
「将来自分の夢を叶えるために力をつけたい」
と思って学ぶ子とでは、
モチベーションの持続力がまったく違います。
数字は目標であっても、目的にはならないのです。
「何のために?」が明確になったとき、
人は驚くほど強く、そして粘り強くなります。
■目的は「誰かのため」にあるとより強くなる
心理学の研究でも、人の行動意欲を最も強くするのは、
「自分のため」よりも「誰かのため」という動機づけだと言われています。
「家族を安心させたい」
「応援してくれる先生に結果で応えたい」
「未来の自分を誇りに思いたい」
こうした目的は、人を前向きに動かします。
成果を上げる子ほど、
勉強の向こうに、誰かの笑顔をイメージしています。
つまり、目的が「人」に向かっているほど、努力は持続するのです。
■保護者様へ 『目的を一緒に探してあげてください』
保護者様にお願いしたいのは、
お子さまの「目標」を聞くだけでなく、
その裏にある「目的」を一緒に見つけてあげることです。
たとえば…
「英語を頑張りたい」という言葉の裏には、
「海外で活躍したい」
「英語が話せる自分に憧れている」
という思いが隠れているかもしれません。
数字の結果だけを見て一喜一憂するのではなく、
「なぜその勉強をしたいのか」という想いに耳を傾けてあげてください。
その想いが明確になったとき、
お子さまは自らの意志で勉強を始めます。
■塾としてできること
明倫館小鹿教室では、
単に点数を上げることを目的とはしていません。
もちろん、成績の向上は大切です。
しかし、その先にある「自信」や「成長こそが教育の本質」だと考えています。
子どもたちに問いかけたいのは、
「なぜ勉強するのか」
「その先に、どんな自分でいたいのか」
という「目的」の部分です。
目的が明確になると、
学習計画の立て方も、時間の使い方も、努力の方向性も変わります。
そして何より、
「やらされる勉強」から「自らやる勉強」へと変わるのです。
■目標と目的のバランスが、成長を生む
目標(数字)だけでは心が動かず、
目的(想い)だけでは成果が見えません。
だからこそ、
「目的が人を動かし、目標が道を照らす」
この二つを軸として進むことが大切です。
たとえば、
目的:「将来、人の役に立てる大人になりたい」
目標:「次のテストで80点を取る」
このように目的と目標をセットにすると、努力が意味を持ちます。
「何のためにやるのか」が明確だからこそ、
数字にも魂が宿るのです。
■最後に:目的を語れる人になろう
大人になっても、
社会で成果を出す人はみな「目的思考」を持っています。
数字やノルマに追われながらも、
「自分はなぜこの仕事をしているのか」を見失わない人です。
子どもたちにも、
「点数の向こうにある目的」を見つめてほしいと思います。
目標は数字で表せます。
目的は心で語れます。
そして…
人を動かすのは、いつだって目的」なのです。
最後までお読みいただき
誠にありがとうございました。
明倫館小鹿教室
教室長 永倉秀樹
TEL:054-269-5338


