他人と比較しない教え方~自分基準で伸びる子を育てる~(塾長 永倉)
こんにちは
明倫館塾長の永倉です。

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シリーズで
子どもの力を引き出す!アドラー心理学×教育 実践ガイド
について書いております。
本日は、第2回となります。
どうぞ、宜しく御願い致します。
前回↓
第2回の内容は
他人と比較しない教え方ー評価の罠を超える指導法
~自分基準で伸びる子を育てる~です。

■ なぜ人と比べてしまうのか?
「Aくんはもっとできてるよ」
「お姉ちゃんは100点取ってたのに」
子どもを育てていると、
つい、他者との比較で
言葉をかけてしまうことがあります。
しかし、アドラー心理学では、
こうした比較は
子どもの自尊心を傷つけ、
やる気を奪う要因になるとされています。
なぜなら、
人と比べられることは、
「自分には価値がない」
と感じる経験につながりやすいからです。
■ アドラーの言う「劣等感」は成長のチャンス
アドラーは、
「人間は誰しも劣等感を持っている」
と言います。
これはネガティブな意味ではなく、
「より良くなろうとする原動力」
としての劣等感です。
しかし、ここで問題になるのが、
比較による劣等感です。
「どうせ自分はあの子みたいになれない」
「やっても無駄」
「親に認めてもらえない」
こうした気持ちが強まると、
子どもは挑戦する意欲を失い、
自分で自分を評価しなくなってしまうのです。
■ 他業界の事例:スポーツ界で広がる自己ベンチマークの考え方
近年、トップアスリートや指導者の間では
「自己ベンチマーク」という考え方が注目されています。
これは、
「昨日の自分と比べてどう成長したか」
に焦点を当てる手法です。
たとえば、
オリンピック選手でも、
「他の選手に勝つ」ではなく
「昨日の自分の記録を超える」ことを目標にすることで、
自分のペースで成長できる環境を整えているのです。
教育においてもこれは非常に有効です。
■ 「比較しない指導法」が生む3つの力
① 自分の成長に気づく力
→ 小さな進歩を言語化してあげると、
子どもは「できるようになってきた」
という実感を持てます。
② 自己肯定感
→ 他人の評価に左右されず、
「自分で自分を認められる」
強さが育ちます。
③ 主体性と継続力
→ 自分の意思で努力を続ける習慣がつき、
誰かに言われなくても勉強するようになります。
■ 実践例:「比較しない声かけ」はこう変える!
NGな声かけ | 改善した声かけ |
---|---|
「◯◯ちゃんはもっとできてるよ」 | 「昨日より速く解けたね」 |
「弟はもっと漢字を覚えてるよ」 | 「あなたはコツコツやるタイプだね」 |
「もう少し頑張らないと順位が落ちるよ」 | 「この前よりもノートが丁寧になってるね」 |
ポイントは、「他人の物差し」を使わず、
自分の中の変化に目を向けさせることです。
■ 子どもが落ち込んでいるときこそ「自己ベンチマーク」を
たとえばテストで思うような結果が出なかったとき、
「平均点より下だったね」と言われると落ち込みますが、
「前よりも時間をかけて問題に向き合っていたね」
「解けなかったところを自分で調べてたね」
このように、
努力の質に注目する声かけは、
子どもの心に自分にも価値があるという
自信を育てます。
■ 指導者や保護者に求められる「見方の変化」
私たち大人が、
子どもの「結果」だけでなく、
「努力」「姿勢」「考え方」を
評価できるようになること。
それが、
アドラーが説いた
勇気づけの教育の核心です。
つまり…
「比べない力」=「信じる力」
でもあるのです。
■ まとめ:他人との比較ではなく、自分の物語を育てよう
・比較するなら「過去の自分」と
・小さな変化を見逃さずに言葉にする
・評価ではなく、成長の証拠を一緒に探す
こうした関わり方が、
子どもを数字ではなく人間として
育てていく鍵となります。
最後までお読みいただき、
誠にありがとうございました!

明倫館塾長
永倉秀樹
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