ひゃくえむ。

こんにちは。鈴木です。
 以前、川島明さんのラジオ番組「川島明 そもそもの話」に、漫画家の魚豊(うおと)さんが出演されていました。
 そこで魚豊さんが、「ひゃくえむ。」という漫画には、自分の本音がたくさん書かれている、というような話をされていました(少し前のことなので、ちょっとうろ覚えですが)。もともと、魚豊さん原作の「チ。―地球の運動について―」は漫画もアニメも見ていましたが、こちらの漫画は知らなかったので、ラジオで興味をもち、読んでみることにしました。
 陸上に哲学を織り込んだ作品に、目頭が熱くなりました。
 気づけば映画も見に行っており、すっかり魅力にとりつかれてしまいました。
 「ひゃくえむ。」には財津というキャラクターが登場します。
 財津のセリフに、
「浅く考えろ」
「世の中舐めろ」
「保身に走るな」
「勝っても攻めろ」
「ちっぽけな細胞1人 人生なんてくれてやれ」
というものがあります。
 ドキッとしますね(笑)。
 でも、全てが詰まっているようなこれらのセリフに、魚豊さんの言う本音が凝縮されているのだと思います。
 読んでいて、思わず背筋がピンとする。
 現在は新装版で上下巻完結ですから、読みやすいと思います。
 漫画であれなんであれ、読んだ後に「行動したくなる」ものは非常に少ないと思います。
 熱量が高いのでひいてしまう人もいらっしゃるかもしれませんが、そういう人はそこまで、というだけのこと。
 読書の秋。目から鼻に抜ける、を体現するような漫画、読んですぐに動き始めたくなる漫画に、痺れてみてください。

